今回は新人育成についてです☆
私は新人育成にチャレンジをしたのは、リハビリテーション科の主任になって3年目のことでした。すぐに着手しなかったのには理由があります。それは指導経験がある部下がいなかったからです。
そのため、まずは部下の指導力向上を目標とした部下育成に取りかかりました。
ここで注意してもらいたいのは、”ただでさえ一般業務に忙しいのに指導力を上げたいなんてまっぴらよ”という部下もいるので、そこは今後の方向性についてちゃんとプレゼンをし、しっかりと同意を得る必要があるので、一方通行にならないように注意してもらいたいです。
ではどうやって指導力を養うのかというと、学生のインターンを多数受け入れることにあります。理学療法士は実習生の制度があるため、3年生や4年生は長期に病院や施設に配属されます。学生を受け入れるメリットは大きく、学びが本当に多いのです。具体的なメリットは以下の3つです☆
1 学生でもわかるようなわかりやすい言葉選びができるようになる
2 自分の診療を見学されるので、より客観的に自分を知ることができる
3 何より学生の指導経験という一生の財産ができる
正直デメリットはありません。メリットは成長です(^^♪
私は教える側が一番成長できると確信があるため、積極的な受け入れを行ってきました。そうすることで、部署内に教える、教わるという教え合いの文化が生まれます。そうした文化を約3年で作り、晴れて新卒採用に踏み切った経緯があります。
新卒採用というのは、新社会人のはじめの一歩な訳であるからしてお粗末に対応してはいけません。長期的目線に立って、全責任を負うという覚悟を持って新人育成が成り立つのではないかと思っています。少々堅い表現にはなってしまいますが、やはり気持ちは高く持たなければなりません。
では、新人育成の具体的な指導法の要諦をご紹介します☆
新人育成の要諦は以下の3点です。
1 ティーチングとコーチングを使い分ける
2 内観的気づきを大事にする
3 10伝えるうち、1伝わればOKの精神で接する
です!!
まず1つ目のティーチングとコーチングを使い分けるについて説明します。用語を簡単に説明すると(*私の解釈も含めている)
ティーチングは「情報のインプット、教えること」
コーチンングは「問いを用いて引き出すこと」
やはり最初から問いを用いて、引き出すような指導となると、完璧に答えようとプレッシャーに感じてしまうため、あまり効果的ではありません。そのため、まずは情報を与えて、へえ~と納得するポイントを作り、自身が参考にした文献にて科学的、または教科書的な情報を与えると効果的です。まあ、簡単にいうと詰めすぎてはいけないというのが鉄則ですね(*‘∀‘)
次に2の内観的気づきを大事にするというのは、本人の気づきから正解に導いた方が納得感が得られやすいがために必要な要素です。
私は大学ノートを渡し、
○その日の気づいたこと、感じたこと(3~5つ)
○一番学べたこと
を日報として課していいました。
目的は新人がどこにアンテナを張っているのかを知るためです。
伸び悩む人の特徴として、
ノートにアウトプットするものが感想で終わってしまうケースです!!!
そのようなケースは、表現の仕方もフィードバックしていました。以下に具体的に紹介します。
効果的ではない例
【○○様の見学して、痛みや筋力を評価して進めていた。バイタルもこまめに計測していて、私自身もリスク管理に気をつけたいと思った。】
効果的な例
【○○様の見学を通して、運動療法は下肢の筋力練習、起立立位保持練習とシンプルな内容であった。見学後にフィードバックを頂き、この方の背景には、間質性肺炎やペースメーカー留置があり内科的リスクが高いこと、運動後の息切れやSATの低下があるため、現状の起立・移乗動作の能力維持を目的に加療しているとのことであった。リスク管理についてはまだ勉強不足であると痛感したため、まずは担当者様の既往歴をおさらいし、各疾患のリスクについてまとめていく】
上の両者の違い(アウトプットの違い)について考えて頂きたいです。
違いはただ見学した感想で終わっているのと、フィードバックをされた内容から具体的行動目標につながっていることだと思います。感想で終わるアウトプットを続けていても中々成長にはつながらないので、日々のフィードバックは本当に大事になります。
でも心配はいりません。
効果的な例のようにアウトプットできるようになるには少なくとも2~3年はかかると思いますので、気長にいきましょう(^^)/。思慮深く物事を考える習慣をつけてもらうと、説明力が向上し、他部署の方やご家族様への説明も上手くなるので、ぜひ試してもらいたいと思います。
そしてなにより
新人もそうですが、実は教えている自分が一番成長しているということに気づけるはずです。
私は、ブログを通して教育はすばらしいということを伝えたい。人にものを教えるということは難しいことかもしれない。でも諦めないでほしい。楽しんでほしい。というのが私の思いです☆
職場で一緒に働いているメンバーを成功に導いてほしい☆
私の切なる願いを込めて。
本日も最後まで読んで下さりありがとうございました。
今日の格言
教育、マネジメントとはすばらしいもの
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